地下駐車場で活用される止水板について

地下駐車場はスロープ形状や地下階という立地条件から、わずか10 cmの冠水でも車両・設備が水没し高額被害につながります。ここでは、地下駐車場に設置できる止水板のタイプと実際の設置事例を紹介します。

地下駐車場に設置可能な止水板

起伏式止水板(床埋込タイプ)

床面にフラットに収納し、警報時に手動または電動で立ち上げる方式です。常時開放された動線を確保しつつ高い止水性能を実現します。開口幅1〜8m、止水高0.4〜1.5m程度まで製作可能です。

収納後は床面と段差がなく通行を妨げません。点検やメンテナンスも容易で、定期的な設置訓練にも適しています。

パネル式防水シャッター(下部パネルタイプ)

通常時はシャッターとして運用し、冠水時は下部パネル部が止水壁となる方式です。柱を連結する構造により、設置現場の開口幅に合わせて自由に拡張できるため、幅広い地下駐車場に対応します。止水高は約2mで、高い浸水リスクにも有効です。

また、平常時にはパネルを取り外して保管できるため、日常の出入りや車両動線を阻害しません。設置や点検も簡単で、定期的なメンテナンスを行いやすい点も特長です。

軽量パネル脱着式止水板

女性一人で取り扱える20kg未満の軽量パネルを連装することで、限られた人員でもスムーズに設置が可能です。収納時は壁掛け式でスペースを取らず、設置・撤去の訓練も短時間で習得できます。

また、シール交換は5年おきが目安でランニングコストを抑えつつ、開口幅10mまで対応した高止水性能モデルはビルや商業施設の地下駐車場でも利用可能です。耐久性にも優れ、10年以上の長期使用実績があり、メンテナンス頻度をさらに低減できます。

地下駐車場の設置事例

杉並区役所 地下駐車場スロープ

3連装の軽量パネル脱着式止水板を採用し、1枚当たりの重量は約18kgです。現場ではあらかじめパネルを収納場所近くに配置し、組立作業員2名で約10分以内に全パネルを設置できる体制が整えられています。

施工は庁舎閉庁日の限られた時間内に完了し、周辺通行への影響を抑えられています。また、年1回の定期点検時にはパネルのゴムパッキン状態を確認し、劣化が見られる場合は部分交換を実施しています。

参照元:鈴木シャッター 浸水対策ナビマガジン No.20(https://suzuki-sh.co.jp/magazine/shinsuitaisaku-navi_no20)

大型商業施設(都内) 地下駐車場

スロープ幅6mに対応する床埋込型の起伏式止水板を導入しました。普段は床面にフラット収納され、車両や歩行者の通行を妨げません。非常時には電動制御で自動立ち上げし、止水高さ1.5mの高性能ゴムパッキンが浸水をブロックします。

万が一の停電時も手動ハンドルで操作可能なため、安心して長期運用できます。

参照元:文化シヤッター 起伏式止水板(電動・手動)(https://bunka-s-pro.jp/product/shisui05/)

浸水を防ぎたい場所別
おすすめの止水板3選

ビルやマンション
の自動ドア・EVなど
を守りたいなら

「みずどめくん2」
キッスビー三興建設

みずどめくん2画像

支柱やレール工事の必要がなく、簡単設置で止水性能も高い。

止水
性能
200ml/h・㎡
横幅 40~3000mm
高さ 180~700mm
重量 11㎏~
価格 294,800円~(税込)
一般住宅の玄関や
ガレージなど
を守りたいなら

「アピアシャット」
鈴木シャッター

アピアシャット画像引用元:鈴木シャッター公式HP
https://suzuki-sh.co.jp/case/155/

コーナーレールやコの字型など環境に合わせて取り付け可能

止水
性能
1,000ml/h・㎡
横幅 500~10,000㎜
高さ 300~1,000mm
重量 20㎏~
価格 記載なし
工場や変電設備など
の敷地ごと
を守りたいなら

「ウォーターシャッター」
中部美化企業

ウォーターシャッター画像引用元:中部美化企業公式HP
https://chububika.co.jp/watershutter/

柱を介して無制限にぐるりと高い止水壁を作り出すことができる。

止水
性能
1,000ml/h・㎡
横幅 無制限
高さ 342~1,958mm
重量 5.6㎏~/パネル1枚
価格 489,500円~(税込)