立体駐車場で活用される止水板について

立体駐車場は、地下や低層部が水害時に特に浸水しやすい場所です。浸水すると車両や機械設備が水没してしまい、使用できなくなる可能性があります。高額な被害につながるため、立体駐車場の水害対策は重要です。近年はゲリラ豪雨などによる水害が増加していることから、浸水を食い止める止水板を設置する立体駐車場が増えています。ここでは、立体駐車場に設置できる止水版や設置事例を紹介します。

立体駐車場に設置可能な止水板

軽量アルミ止水板

画像引用元:富士商会
https://www.fuji4186.co.jp/flood_prevention_1/

脱着式の軽量アルミ止水板です。軽量設計のため、一人でも設置できます。軽いことに加え、「床レールなし工法」を採用しているため、既存建物への設置も短時間で可能です。東京メトロの基準に合格。認定品として取り扱われています。立体駐車場をはじめ、金融機関や学校、病院、商業ビルなど、水害への防災意識が高い施設への設置実績があります。対応止水高は、最大2,000mmです。

シートタイプ防水板「アピアガード 防水シート3」

画像引用元:鈴木シャッター
https://premium.ipros.jp/lixil-suzuki/product/detail/2000309377/

シートタイプの防水板です。最大開口幅8mと、広い開口部に適しています。1mの水位まで浸水を防止することが可能です。組み立てに工具は不要。必要な部材が再度レールに収納されており、収納時の経年劣化を防止しています。部材がまとまっているので必要になったときにもスムーズに設置できます。女性一人で組み立てても5分ほどで設置可能です。また、設置しても景観を損ないません。

脱着式止水板浸水ストッパー HK-1型(パネル3段タイプ)

画像引用元:星野総合商事
https://www.hoshino-z.com/item/%E6%B0%B4%E5%AE%B3%E5%AF%BE%E7%AD%96%E9%96%A2%E9%80%A3/%E5%9C%9F%E3%81%AE%E3%81%86/%E8%84%B1%E7%9D%80%E5%BC%8F%E6%AD%A2%E6%B0%B4%E6%9D%BF%E6%B5%B8%E6%B0%B4%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%91%E3%83%BC%E3%80%80hk-1%E5%9E%8B%E3%83%91%E3%83%8D%E3%83%AB3%E6%AE%B5%E3%82%BF%E3%82%A4

立体駐車場入り口部分への設置を想定した設計の着脱式の止水板です。立体駐車場以外でも、会社やマンションのエントランス部分など、さまざまな場所に対応できます。浸水ストッパーの高さは選択可能。止水パネル1枚から設置できるので、希望に合わせられます。水の流れに乗って流れてきた浮遊物の衝撃にも耐えられるように、衝撃に強いパネル形状です。

なぜ立体駐車場に止水板が必要なのか?

機械式立体駐車場の特有のリスクとは?

マンションやオフィスビルで多く採用されている「地下ピット式」の機械式立体駐車場は、構造上、スロープを伝って雨水が流れ込みやすいという特有のリスクを抱えています。ゲリラ豪雨などで一度浸水してしまうと、最下段に駐車されている車両が水没するだけでなく、地下エリアに設置されている昇降用のギヤードモーターや制御盤などの高額な機械設備がショートしてしまう危険性があります。
実際に、モーターや制御盤の交換、電気系統の復旧作業が必要となり、被害額が数百万円から数千万円規模に及んだ事例も少なくありません。

既存の「排水ポンプ」の限界

「地下ピットには排水ポンプがあるから大丈夫」と安心されている方も多いかもしれません。しかし、近年の突発的なゲリラ豪雨では、急激な雨量により排水ポンプの処理能力をあっという間にオーバーしてしまうケースが増えています。
さらに恐ろしいのが、落雷や浸水による停電です。万が一停電が発生すると、排水ポンプを含めた電気設備がすべて機能麻痺に陥り、雨水が溜まる一方になってしまいます。ポンプだけに頼るのではなく、物理的に水の侵入を防ぐ「止水板」による二段構えの対策が不可欠です。

立体駐車場ならではの「止水板の選び方」3つの基準

立体駐車場に止水板を導入する際は、設置場所の特性に合わせた製品選びが重要です。以下の3つの基準を参考にしてください。

  • 車の出入りの邪魔にならないか
    日常の駐車業務や車の出し入れの妨げにならないよう、床にレールなどの障害物がない製品を選びましょう。床面が段差なし(フラット)になる工法を採用している止水板であれば、車両のタイヤを傷める心配もありません。
  • 開口幅が広くても対応できるか
    駐車場の出入口は、一般的なドアと比べて開口幅が広くなります。数メートルにおよぶ広い間口であっても、中間支柱などで複数の止水板を連結してしっかりと密閉・対応できる製品を選ぶことが重要です。
  • 緊急時に少人数で迅速に設置できるか
    ゲリラ豪雨は突然発生します。現場の管理員(女性やご高齢の方を含む)が1〜2名でも、工具を使わずに数分でセットできる「軽量で扱いやすい設計」であるかが、被害を食い止める鍵となります。

これらの基準を満たす製品を選ぶことで、毎日の利便性を損なうことなく、万が一の豪雨から大切な資産をしっかりと守ることができます。

止水板の設置事例

ランドビュータワー横須賀マンション

神奈川県横須賀市のマンションにおいて、立体駐車場入り口に止水板を設置しました。採用した止水板は、パネル脱着式です。13階建てのマンションのため、内観と外観の両方から見栄えが良い設計にこだわっています。平常時は駐車場の出入りを妨げず、必要時のみパネルを組み立てて使用できるようにしており、実用的な設計です。組み立てが簡単になっているため、緊急時にも迅速に設置できます。

DNPロジスティックス飯田橋ビル

東京都千代田区のオフィスビルの立体駐車場前に止水板を設置した事例です。床・平板付きの三方枠固定タイプを採用しています。組み立て式になっており、必要な時に素早く設置することが可能です。通常時に駐車場の利用を妨げないようにパネル脱着式になっています。枠フレームは錆の心配がないステンレス製です。パネルはアルミハニカムサンドイッチ構造を採用。軽くて強いパネルのため、衝撃にも耐えられます。

浸水を防ぎたい場所別
おすすめの止水板3選

ビルやマンション
の自動ドア・EVなど
を守りたいなら

「みずどめくん2」
キッスビー三興建設

みずどめくん2画像

支柱やレール工事の必要がなく、簡単設置で止水性能も高い。

止水
性能
200ml/h・㎡
横幅 40~3000mm
高さ 180~700mm
重量 11㎏~
価格 294,800円~(税込)
一般住宅の玄関や
ガレージなど
を守りたいなら

「アピアシャット」
鈴木シャッター

アピアシャット画像引用元:鈴木シャッター公式HP
https://suzuki-sh.co.jp/case/155/

コーナーレールやコの字型など環境に合わせて取り付け可能。

止水
性能
1,000ml/h・㎡
横幅 500~10,000㎜
高さ 300~1,000mm
重量 20㎏~
価格 記載なし
工場や変電設備など
の敷地ごと
を守りたいなら

「ウォーターシャッター」
中部美化企業

ウォーターシャッター画像引用元:中部美化企業公式HP
https://chububika.co.jp/watershutter/

柱を介して無制限にぐるりと高い止水壁を作り出すことができる。

止水
性能
1,000ml/h・㎡
横幅 無制限
高さ 342~1,958mm
重量 5.6㎏~/パネル1枚
価格 489,500円~(税込)